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ドイツ建築視察vol.4

2015年6月3日

旅行

第5番目の街デッサウ着。

今回の旅の一番の目的といっていいバウハウス校舎の見学。


グロピウスが1919年にヴァイマールに設立した芸術造形学校バウハウスは
1924年政治的な理由から、デッサウに移転することに。
当時のデッサウは航空機製造など機械工業都市として発展していて、保守的な
ヴァイマールよりも活動しやすく、ここで最盛期を迎える。
資料室では開校当時の写真から、戦争中に被災したときの校舎の写真も。

そして、バウハウスとその関連遺産群という括りで、1996年世界文化遺産に登録されることになる。

校舎をはじめ、マイスターハウスはガイドツアーがあり、ドイツ語案内しかないことを
承知の上で参加。
日本人というよりアジアンは僕一人ということもあり、ツアーの間、親切にも初老のガイドさんは
節々で僕だけに小声で英語で説明してくれた。。。

最初に説明を受けたオーディトリアムの椅子はマルセルブロイヤーのデザイン。
座面や背もたれはファブリックだが強度のある布地を使用とのこと。

そして当然ワシリーチェアーも別の場所でお目にかかることになる。

開口部のオーニング窓はすぐ脇のハンドルを回すことで連動開閉する。

この窓はハンドルを回すと横連動で、タテすべり的に開閉する。

スチールサッシはグリッドは小さいがマリオンはなく、全体面積からすると
風圧強度的には少々不安にも感じる。。。


ホールの入り口両開きドアの丸いハンドル部分は、開け放ったとき、壁側の金具に
ピタリと固定される。

ホールの照明器具もオリジナルデザイン。

校長室も見学。


こちらの照明スイッチはこれがスタンダードのようで、他都市で宿泊したホテルも
ほぼこの形状だった。

校舎の1階にはカフェもある。

校舎とは低層部で繋がるドミトリーは現在ゲストハウスとして一般に宿泊可能。
日本から事前予約をとりこちらに宿泊。

広さは12帖ほどで改修済みのワンルーム、シャワールーム、トイレは共同で45ユーロ。
バルコニーはnoticeには基本的には出ないでくださいとあり、老朽化により落ちても自己責任
だということが記載されていた。。。


こちらは校舎の全体模型。

翌日、マイスターハウスも見学。
かつてバウハウスで教鞭をとった教授たちのために造られた家々。
パウルクレーと、カンディンスキーは一つ屋根の下で暮らしていたよう。

バルコニーの雨樋に目がとまる。

サッシの水切り。

オリジナルのマイスターハウス。

当時の模型。

そして面白いのが、オリジナルのすぐ横に、現代版にリモデリングされた
マイスターハウスも建つ。
こちらは2014年にできたばかりで、RC打放しの肌に塗装がしてあり、窓もFIXで
すっきり納まっている。


欧米の市街地でみる家や集合住宅などは、大抵半地下になっている。
リモデリングハウスの内部を見学すると、その半地下部分は内側が土圧に対しての
リブ形状になっていた。

開口部からして壁厚は300mmほどあろうか。。。

そしてオリジナル棟の内部からみた開口部。

ついでにこの近辺の街並みも散策していて、新築工事中の集合住宅に立ち止まる。
ちなみにこれが完成予想パース。

柱や臥梁やコンクリートだが、この壁はなんでしょう?
ALCのようなパネルを重ねて、さらに積み上げているようだが。。。

つづく。。。

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