日本建築家協会JIAの環境セミナーへ。
講師は 大阪市立大の宮本佳明先生 @西アサヒ
環境ノイズエレメントという概念が面白い。
現代都市は様々な要因によってオールマイティな単一の計画によって達成されてはいない。
地形といった自然物や過去の都市計画による土木構築物が、物理的あるいは社会的に
硬くて壊しにくいという理由で現代都市に異物感やより具体的に障害や影響を与える。
本来その計画が志向し誘導しようと試みた風景の秩序に「ほころび」が生じる。
そういった空間的に現象した計画の「ほころび」のことを「環境ノイズエレメント」という。
ただ必ずしも負の産物と捉える事なく、風景にアイデンティティを付与し、場所のイメージビリティを
高める事に貢献しているとも。
上の写真はメロン表皮の編目。
果実が出来たばかりの頃は網目はなくツルツルの状態で、成長が続き2週間を過ぎたあたりで
果実の成長速度に表皮が追いつけなくなり縦に亀裂が生じ、その割れ目を保護しようとして
亀裂にそって染み出した果汁が固まり盛り上がる。
さらに大きくなるにつれ横やななめへとどんどんひびが増えていき、そのたびに固まって
最終的にはネットでおおわれたような実となる。
都市の街路も太い道、細い道、何かを避けるように構築された区画。。。
メロンの編目に比喩するならもこれも必然である。