2010年7月11日
小嶋一浩/CAt(シーラカンス)の講演会に参加。
タイトル「CULTIVATE」 語彙をもじって、カルティベート=耕すように建築する
建築に対しての場所のつくり方は、半ば強制的になりがちである。
いい方を変えれば、建築とは人を拘束する媒体になり過ぎてはいないか。
建築とは必ずしも、壁と屋根で囲われたものではないとは思うが。。。
話を聴いていて、小嶋氏が提唱する建築とは、より土壌に根ざした開放的かつ自然な形態
と、捉えればよいだろうか。
原広司もこんなことを言っている。
「建築とは、物事ではなく、出来事である」
さらには
「1本の大きな木があり、そこに教える人がいて、教えを受ける人がいれば、それが学校である」
と言っているルイスカーンの言葉のように、小嶋氏の手がけた千葉の小学校はかなり解放的な校舎だ。
講演の冒頭で紹介していた、ガルダイヤという街。
サハラ砂漠の端に位置するここに訪れた時の話は興味深いものだった。
ちょうどBRUTUS CASA TRAVEL最新号、世界遺産特集にも紹介されているので
詳しくは是非そちらで。
かのコルビュジェもここを訪れて感銘。
ロンシャンの礼拝堂をはじめとする後期の作品はかなり影響を受けている。
砂漠の谷にあるその集落は、尖塔モスクを中心に同心円状に広がっている。
どの家の庭からもその塔が見えるように計画されている。
現代においても結婚した女性は片目以外を黒い衣服で覆う。
単なる観光気分では行けないなと思った。
宗教的な背景などちゃんと理解してからでないと・・・
色々刺激になる講演会。
お勉強させていただきました。