京都北部の伊根にある舟屋群。
その入江は島が防波堤となり、三方を囲う急斜面の山が海中にも深い淵をつくり波を起こしにくい地勢でもあり、干満差50cm程と静穏度高い漁港として発展。
海岸沿い延長5kmに約230棟が建ち並ぶ舟屋群は国の重要伝統的建造物に指定されている。
元々江戸初期では舟の納屋単体で茅葺だっものが、明治中期から昭和初期にかけて屋根を瓦で葺き壁も形成され、職住一体の機能になったと。
昔はクジラの囲い込み漁もしていたと。
その後昭和中期には、舟屋と土蔵と主屋が棟別とはいえ一団だったものが、道路を通すために舟屋と土蔵を海側にずらす必要があり海を少々埋め立てたのだと。
よって道路を見ると一家の所有建物が切り離されて建つ状況がみてとれる。
翌朝ランを兼ねて、道沿いのいくつかの蔵をみてまわる。
当時の舟屋としてのオペレーションがうかがえる建物を見学。
海から向かい入れる床に傾斜をつけ、引き込んだ木造船が海水に付け放しで腐らないような仕掛け、網や小道具の収納にも工夫がみられる。
近年では漁師は減り、宿泊施設や飲食店として二次利用も。
泊まった舟屋宿はこちら。
食事は夕食も朝食も大満足。
実は建築家の方が縁もゆかりもないこの地に移住して舟屋をリノベしたゲストハウスとカフェを運営していることを知り、これも観たかったのである。CAFE&BB guri