昨年、所属している日本ソムリエ協会例会で「愛知の醸造文化」というテーマで、知り合いのみりん醸造家からレクチャーを受け、改めて先日その醸造所の見学に。碧南の三州三河みりんさんは1910年創業。
今でこそ調味料のひとつとして世間に浸透していますが、元々は戦国時代に誕生し、江戸時代には甘口の高級酒として重用かされており発展。
起源は、その昔、練絹酒など「甘いお酒」の腐敗防止のためにアルコールを加えて改良されたという説や、中国から渡来した蜜がしたたるような甘い酒「密淋(みいりん)」という説があるよう。
スーパーなどで見かけるほとんどのみりんは実は「みりん風調味料」でアルコールはほぼ含まれず、本みりんはアルコール約14%のお酒なのである。その中でも三河みりんさんのみりんは本格焼酎を原材料とし(一般品は醸造用アルコールル)、醸造期間は1年以上(一般品は2-3ヶ月)。
さらには、日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会認証の特別契約農家による国産米のみを使用した、有機みりんは国内では三河みりんさんだけと。日本の原風景である田んぼが果たす環境保全にも貢献することを宣言している。
ここ愛知は、豊富で良質な水、温暖な気候、盛んな酒造業から入手される酒粕により、様々な醸造業(味噌、醤油、酢など)が発展してきたのである。