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貴船プロジェクト4

2009年9月10日

建築

前回から日にちが空きましたが、貴船の工事現場から進捗レポートです。

地下の基礎のコンクリート打設が終わり、杉板型枠の試し打ち部も脱型。
杉板を3パターン比較し、一番上を採用。
施工者に指示します。

次は地下になるガレージ壁の型枠を起こしていきます。

まずは片面を起こし、内側に例の杉板を釘で打ちつけ、鉄筋を組みます。
(型枠や、杉板貼りは型枠大工、鉄筋は鉄筋工と職人さんが手分けして作業)
壁の配筋は両面型枠を組むと確認できないので、この段階で径やピッチ、
型枠と一定距離(コンクリートの「かぶり」)になるよう適したスペーサーがはいってるか
フォームタイの位置が均等にあるか、などを検査します。

コンクリート躯体に電気や給排水の配管をする場合は、この段階で仕込んでおく
必要があり、その位置や、固定方法、開口補強もチェックします。
オレンジの管は電気配線用の空配管です。

今回は地下部分が打放しかつ、杉板型枠を採用することで、設計者としても細心の
注意を払います。
通常、型枠両面を一定距離に保つ、セパレータは3cm径ほどのPコン
(コンクリート面によくみかけるあの丸はコレの跡)を使いますが、今回杉板模様に
邪魔にならないよう、1cm径ほどのPコンにしてもらいます。
杉板の反りがないか、まっすぐ通っているかは水糸をピンと張って出入りがないか確認。

打設の直前は、スラブ、梁下のパイプサポート、壁倒れ防止チェーン、打継ぎ目地、
型枠の目違い、スラブ引きの固定などなど入念なチェックをします。
そしてコンクリート打設当日。
朝方少し雨模様でしたが、なんとか持ちこたえそうでほっとしましたが、打設中は
緊張状態です。

コンクリートミキサー車で乗りつける人、ポンプ車を操作する人、ホースでコンクリートを
流し込む人、バイブレーターを当てる人、他の打設部隊は隙間なく生コンがいきわたるよう
とにかく型枠を木槌で叩きます。
特に壁の足元や窓開口の下はジャンカが出来やすいので要注意です。

鉄筋に付着したレイタンスを鉄ブラシで除去しているこの職人さんも大事な役割を
担っています。

木造基礎になる部分の鉄筋、アンカーボルト、ホールダウンが半埋め込み
の状態になるので、コンクリートが固まる前に倒れや高さも調整します。

次回のレポートでは、いよいよ杉板型枠をばらした状態のコンクリート肌を
お見せすることになります!
綺麗な仕上がりを祈るばかり・・・

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