2010年8月1日
この猛暑の中、COMME des GARCONS 秋冬が揃いだしたと、自宅にDM。
毎回アートディレクションが興味深いんですが、今回は中国人アーティスト艾未未をピックアップ。
アイ・ウェイウェイ[艾未未]は、美術、建築、デザイン、出版など多岐にわたりクリエイティブな活躍を
続けている中国のアーティスト。
北京オリンピック・スタジアム「鳥の巣」の設計におけるヘルツォーク&ド・ムーロンとのコラボレーション
などによって、その国際的な評価は確実なものに。
DMでは、2007年の「ドクメンタ12」(ドクメンタとはドイツで歴史ある現代アート展で5年に一度開催)における作品、
1001人の中国人が参加した《童話》プロジェクトをコラージュ。
1000人でなく、1001人とすることで、中国という巨大国家でしばしば集団の中に埋もれてしまう一個人
の存在に目を向けさせるのが狙いらしい。
彼は「フェアリー・テイル」という、1001人の海外初経験の中国人を開催地・独カッセルに集め、
彼らが同じ装いで街を歩きまわるというプロジェクトを展開。
その1001人が、初めての海外渡航にあたり、パスポートの申請から出国、カッセルでの28日の滞在、
それぞれに生じた課題を解決しながら自分たちの《童話》を実現する過程、そして帰国するまでを
ドキュメンタリー映像とした、これも後に作品になっている。
ドクメンタ会場では、他にも 明、清時代の1001脚の椅子や、木製の格子建具を連結させた「門」を展示。
これらも中国人ならではのマスの発想、スケール感が面白い作品である。