所属する愛知建築士会で、名東支部メンバーが足助で重要伝統的建造物群保存地区選定10周年事業に関わっていて、街歩き勉強会を企画。
重要文化財に指定され保存修理中の旧鈴木家住宅(屋号:紙屋)は1230坪の敷地に16棟の建物となんとも立派なお屋敷。
元々紙販売から始まり多彩な商取引で金融業までと豪商。
三河の本多家や高積寺との関わりなども。
寺の檀家として修行僧が寄宿する旦過寮までもが敷地内に。
市職員の方の解説があり、襖の下地に使われていた古文書を解読したり、一部解体により天井の竿縁裏に建築年の書き残しが調査に役だったと。
安永の大火では街の数軒だけが焼け残ったと言われていた中で、こちらの仏間座敷で煤けた跡や垂木先端の焦げが見つかったことで全焼せず残ったことが判明したそう。
昔の集落では火事被害を最小限にするためそれ以上延焼させないよう燃え移る前に自ら壊したと聞いたことがあり、この足助でも外壁をユニット化し貫を叩き落とすと壁が外せる仕掛けが。
足助が塩を伊那へ運ぶ中継地として栄たことも興味深く、兵庫からの塩と三河の塩を混ぜ合わせたものが北上したと。
伊奈街道(一般に言う飯田街道)は塩の道なんですね。
他にも旧田口家や中馬会館等々と、昼食には川安さんの特上鰻丼。
こんなにじっくり足助を観たのは初めてでした。