コミュニティデザイナーでstudio-L代表山崎亮氏ウェビナー講演会視聴。
もともとは建築家を志していた山崎氏がなぜコミュニティデザインに携わるようになったのか?
大学で修士課程修了後、環境計画の企業に公共事業に従事する中、自分を含めた一般人は街のことは行政、役所の人がやってくれるものという認識があることに、徐々に疑問を抱くように。
昔は地域のことは地域の人で話し合って決めていたではないか。
これが、税制度ができ行政が財源で公共事業を提供するようになり地域のことは役所に頼めばよいという図式ができた。
それなら街の人と行政の橋渡しができればと、起業したと。
例えば山口県柳井市でと図書館をつくることになり、行政からの依頼でワークショップを開催。
そこで、図書館はただ本を読みに行くのが目的ではないというのがわかってきた。
ワークショップでは建物の色とか聞くわけではなく、活動を聞く。
ワークショップに来た人は完成したらまっ先に来て率先して利用してくれる、応援団をつくる。
設計者であるSUPPOSE DESIGN OFFICEの谷尻誠氏もワークショップに巻き込む。
ワークショップを幾つも経験して独自の手法やルールを編み出しているというのが面白い!
偉そうに長く話す人を出さないために、全員が三角帽子をかぶるように面白おかしく演出、休憩ではヘリウムガスバルーンにぶら下がるものでゲーム感覚でコミュニケーションを促進するアイスブレイクも。
ワークショップの人集めでは、まず依頼者からその地域で活動している人を紹介してもら10人→3人→3人というかたちで、より効果的になるための参加者を募る。
また、このコロナ禍で変わったこととしてオンラインワークショップの開催。ではzoomに参加できない人をどう巻きこむか?
これは0次会を開催するという。お年寄りがコンピューターに疎いことで参加できないというなら、その知り合いで知識のある人と一緒に参加してもらう。やはり事前の準備が大事なのである。
そして参加者には自分の周りの人達を書き出してもらい、社会を再認識させる。
地域の法人に協力を求めることも重要である。
また人口が減少していく日本において、「参加」するコミュニティデザインによって豊かな地域づくりをしていく方法とは?
これには役所の人は官民連携、対等な関係でどんどん民間に出ていかねばならない。
公共が民間をしばりすぎてはいけない、マインドセットを変えていく必要がある。
最後にSDGsについて。
これは途上国でのことが主体、世の中でのいいことは17のことが担保されているんだと。
企業はその番号を目指して取り組むべきではなく、地域社会に対しての然るべき取り組みは結果的にSDGsにつながればよいのである。
SDGsには文化面の項目がなく、これは今後採用されるべきだというコメントも印象的だった。
例えば、アートが社会や環境をよくすることに寄与するとか。
まだまだ勉強です。
あとで山崎氏の経歴をみたら、愛知県出身で近所の名東高校卒業生だった。