2013年10月28日
あいちトリエンナーレレポート1
今回の芸術監督は五十嵐太郎。
建築評論などで、BRUTUS CASAをはじめメディア露出も高く、一時は中部大で教鞭をとり
現在は東北大教授(建築学)。
彼に白羽の矢がたったことで、建築色が随所に表れていることもさることながら、
3.11のときにはその研究室が被災し、東北震災を意識しないわけにはいかなかったことも、
今回の作家、作品チョイスに反映されているようです。
まず愛知県芸術文化センターから。
前回のシンボル的作家が草間であったのに対して、今回はヤノベケンジで、
一般市民にどれほど認知されていたかはわからないが、前述の通り、震災復興に
尽力した作家という点がオファーの要因かと。
サンチャイルド。
太陽の結婚式。
アートで結婚式を。。。実際に数組のカップルが会期中ここで式を挙げたと。
教会にはビートたけし原画のステンドグラスも。
宮本佳明は阪神の震災で被災した実家が「全壊判定」を受けたのに抵抗すべく?
補強して修繕した「ゼンカイハウス」で名を馳せた純粋な建築家だが、今回のために作品を発表。
美術館内に福島第一原発の1/1スケールを部分的に表現。見応え充分。
ソ・ミンジョン(韓国)
市政資料館の原寸模型を発砲スチロールで一旦再現して、壊して、組み立て直すという作品。
ソン・ドン(中国)
古い家具や建材を再利用し、中国の伝統的な庭を表現。
ステファン・クチュリエ(仏)
撮影した建築写真を一見しただけではわからないよう連続的に重ね合わせた作品。
青野文昭(仙台在住)
震災後のがれきを復元ではなく、異物に変容させるという作品。
前回同様「キッズトリエンナーレ」もやってます。
場所を移動し、納屋橋エリア「東陽倉庫」へ。
青木野枝。
写真のこれ、鉄板を円形に切り出し溶接でつなぎ合わせた立体作品。
建築やってる目線では、よく崩れないなと。。。
そして、個人的には一番期待度大。
名和晃平。
ビーズやプリズムを用いて、情報化時代における現代的な知覚を表現してきた作家が
今回採用した素材は「泡」ですか!
いまや世界的にも著名な作家にもかかわらず、なんで芸分展示じゃないのか?
と思ったら。。。作品観て納得。
真っ暗なでかい空間の水面から泡が隆起し、少しずつ形を変えていく。。。
作品のキャプションはナシ。
観る人が考えてごらん、ってことですね。
ちなみにアートラボあいちに行ったら、ひっそりと名和晃平の作品が隠れキャラ
のようにひっそりと。
アーロンチェアが発砲ウレタンフォームに浸食されてる?
つづく。。。